先日お伝えしたように、9/28に政府が大田区で「民泊」を実施する方針を決めました。
それを受けて、大田区は12月度の区議会で民泊に関する条例案を議会に提出するそうです。つまり、airbnbに追い風が吹いてきつつあります。
実はこの民泊の実施については、国家戦略特区構想というものが背景にあります。
今回、この国家戦略特区構想について調べてみました。
■国家戦略特区とは?
首相官邸のサイトによると、
『国家戦略特区は、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に関する施策の総合的かつ集中的な推進を図るため、2015年度までの期間を集中取組期間とし、いわゆる岩盤規制全般について突破口を開いていくものです。』
と、あります。
つまり、今年度までの期間で集中して規制緩和を推進してゆく地域ということになります。
ちなみに現時点で指定されている地域は、
東京圏:東京都全域、神奈川県、千葉県成田市
関西圏:京都府、大阪府、兵庫県
沖縄県
愛知県
新潟市
仙台市
仙北市
養父市
以上、8地域となります。
これらの特区においては、都市再生、ビジネス、医療など9つの項目についての規制緩和が進められることとなっています。また、このほかにも、特定地域ごとのテーマもあります。
この中で、airbnbに関連する項目としては、
国家戦略特別区域法第13条と、
国家戦略特別区域法施行令第12条となります。
ざっくり言うと、上記の国家戦略特区では、外国人向けにairbnbのような宿泊サービスを提供する場合、「特定の条件」を満たした上で、都道府県知事の許可を得れば、旅館業法に一部抵触した事業を営んでいても、旅館業法に定められた条件を満たさずに営業できる、といった内容になります。
先日の記事にも書きましたが、この「特定の条件」は以下になります。
■宿泊日数が7~10日以上(自治体の定める条例次第だが、最低でも7日間)
■床面積は、25平方メートル以上であること。
(所在地の都道府県知事が許可した場合はこの場合ではない)
■出入口及び窓は、鍵をかけることができるものであること。
■出入口及び窓を除き、居室と他の居室、廊下等との境は、壁造りであること。
■適当な換気、採光、照明、防湿、排水、暖房及び冷房の設備を有すること。
■台所、浴室、便所及び洗面設備を有すること。
■寝具、テーブル、椅子、収納家具、調理のために必要な器具又は設備及び清掃のために必要な器具を有すること
■施設の使用の開始時に清潔な居室を提供すること。
■施設の使用方法に関する外国語を用いた案内、緊急時における外国語を用いた情報提供その他の外国人旅客の滞在に必要な役務を提供すること。
基本的にairbnbの物件であれば、英語でのハウスルールも備え付けてあるので、よほどのことがない限り、床面積はともかく、上記の設備条件は満たせるはずでしょう。テントを提供している場合は別ですが…。
airbnbが旅館業法に抵触しているとの見解も一部自治体で出ていることから、今後、airbnbをはじめる場合、無用の法的リスクを避けるためにも、東京をはじめとした、こうした 特区 で開業することをお薦め致します。
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