2015年には全国で8000室ほどだった民泊施設が2016年現在では3万室という加速度的な伸びを見せている中、「民泊＝投資」という売り方が増えているとか。

初期費用がおよそ100万円（家具・家電・リネン類など含む）程度から始められるとあって今までの不動産投資に比べハードルも低いので、20代や30代の若い世代も投資家として注目しているらしいのです。不動産投資としての民泊セミナーの人気は高く、民泊を掲載している仲介サイトや物件を扱う不動産業者だけでなく、民泊代行業者などもこぞって開催しています。人の集まるところにはお金が集まり、お金が集まるところにはトラブルが付きまとうもの。不動産投資について調べてみました。

【不動産投資】
不動産投資とは利益を得る目的で不動産事業に資金を投下すること。Wikipediaより

具体的には、アパートやマンションなどを購入して家賃収入を得たり、購入した物件の価値が上がったときに売却し、その差額で利益（売却益）を得ることです。

駅近のワンルームマンションを購入して賃貸契約をし家賃収入でローン返済や貯蓄にまわす方法は、よく耳にしますよね。ただいくらワンルームとはいっても、日本人的な価値観から見る立地や築年数、日当たり、水回りの設備など好条件の物件はそれなりの値段です。

それに比べると民泊としての物件選びは、日中観光をして寝るための場所に外国人観光客はそれほどの価値を求めているわけではないので、トライしやすいのは事実です。

それほどの値段をかけずに始められそうな気がしてきますよね。

ただここで注意したいのは、その物件が本当に民泊物件として適しているかどうか。これにはやはりプロの目が必要です。一時のブームでもてはやし「簡単ですよ！儲かりますよ！大丈夫ですよ！」を連呼する偽プロもやはり多いのが実情。民泊を始めたはいいけれど全然儲からない…というのは避けたいですよね。

アメリカの著名な株式投資家であるウォーレン・バフェットは、「十分なリターンを得るために、何かの専門家である必要はない。それより重要なのは、自分の限界を認識することと、うまくいく合理的な方法を選択すること、そして物事をシンプルにとらえ、ホームランは狙わない、すぐに確実にもうけられるという話には即座にノーと言うことだ」（訳は農中信託銀行企業投資部）と言っています。

2016年は2000万人を突破する見込みの訪日外国人観光客。2020年には4000万人、2030年には6000万人を目標に掲げられている今、いくら民泊の展望が明るいと言われていても、誰でも簡単にうまく行くとは思わない方がいいかもしれません。最低限の知識はやはり必要不可欠。そしてメリットだけでなく、デメリットもしっかりと伝えてくれる信頼できる不動産業者なり代行業者などのパートナーを見つける努力は惜しまないことが重要です。

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