今回は前回に引き続き、Airbnbのキャンセルポリシーについて考察していきたいと思います。
(前回の記事はゲスト側からの目線で論じてきました。)
今回の論点は、ホストからの目線です。
ホストはキャンセルポリシーを
「厳格」にするべきか「柔軟」にするべきか
を考えてみたいと思います。
- ホスト側からするとやはりキャンセルポリシーは「厳格」にするべき。 今回は、ホスト側から考えてみましょう。
実は、物件を運営し始めたときのデフォルト(初期設定)では
キャンセルポリシーは「柔軟」に設定されています。たしかに民泊の初心者にとっては
キャンセルポリシーを「柔軟」に設定することによって、
注目されやすくなり一時的に集客力を高めることができます。しかし、稼働率や収益性に関していえば話は違います。
キャンセルポリシーを柔軟にしていると、
容易に解約ができるため直前でのキャンセルが多くなります。直前に空室が増えてしまうと次のゲストも入る見込みは減り、
打てる手だては少なくなってしまいます。ところが、
キャンセルポリシーを「厳格」にしておくと、
最低でも50%のキャンセル料を徴収することができます。直前にキャンセルされても100%の保証がされるため、とりっぱぐれがありません。
- 熟練のホストはほとんど「厳格」にしている。
ここで、Airbnbの本場であるアメリカではどのように運営しているかを
ご紹介しておきましょう。Airbnbの専用調査報告書であるAirdnaレポートによると、
ホストの熟練性とキャンセルポリシーとの相関関係は以下のような状態になっているとのことです。これを見ると、熟練されたスーパーホストの76%、
つまりほとんどがキャンセルポリシーを「Strict(厳格)」にしています。注目すべきは「Flexible(柔軟)」にしているスーパーホストは5%しかいないということです。
一方、Novice Host(初心者ホスト)は
18%ものホストがキャンセルポリシーを「柔軟」に設定しているのです。Airdnaレポートはこの結果を受けて、このようなリマーク(注釈)を付記しています。
これを意訳してみますと以下のようになります。
「アメリカの大半のスーパーホストは厳格なキャンセルポリシーを適用している。
まずはキャンセルポリシーを『柔軟』から始めましょう。
そしてレビューが10個たまったらキャンセルポリシーを『厳格』に変更しましょう。
キャンセルは収益性を徹底的に損ねますので。」
ここでまとめましょう。
前回のゲスト側の見解と今回のAirdnaレポートの結果を受けて、
以下のような結論が言えるでしょう。
- 初心者ホストはまずはレビューを蓄積するためにキャンセルポリシーを「柔軟」にすること。
- キャンセルポリシーが「柔軟」に設定している間は、直前キャンセルが多くなるかもしれないが、長期的な評価を高めることに専念する。
- レビューがある程度たまったら(目安としては10個)、キャンセルポリシーを「柔軟」から「厳格」に変更すること。
これらの流れはもはやキャンセルポリシーの一つの定石になっているかもしれません。
ホストにとっては「キャンセルポリシー」というのは常に考えておかなければならない戦略なのです。
当協会では、キャンセルポリシーの設定も含め、収益を最大化させるためのノウハウの蓄積があります。
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