先日、URでの調査の結果、全国で80件ほどの無許可民泊が確認され、
その大半が退去処分となったというニュースをお伝えいたしました。
このニュースを報じた読売新聞は
その後も無許可民泊に対しての追及の手を緩めておらず、
さらに大阪市住宅供給公社や尼崎の兵庫県住宅供給公社でも
同様の無許可民泊があったと報じています
大阪では独自取材で発見
大阪の事例は、記者がairbnbで調査し、
公社の物件情報と照合、さらには、実際に予約まで行い、
ホストに取材したそうです。
取材に応じたホストの男性(34)によると、
部屋は2011年に借りたという。
物件は国や自治体が家賃の一部を補助する特定優良賃貸住宅
(特優賃)に指定されており、
男性はこれとは別に「新婚家賃補助」も受けて暮らしていたが、
その後、民間のマンションに転居。だが、入居を続けていると偽り、
14年秋から民泊を始めたという。当初の家賃は約12万円で、現在は新婚の補助が切れて
約12万5000円。民泊の売り上げは年間80万円程度で
赤字という。ただ、男性は他に同市内や京都市の民間マンション6部屋で
民泊を運営。昨年の売り上げは700万円以上で、
トータルでは黒字だったという。男性は「知人から『新しいビジネスがある』と教えられて
民泊を始めた」と説明。旅館業の許可は得ておらず、
公社が転貸を禁じていることもわかっているといい、
「公社にばれたらやめるつもり」と話した。住民からは不安の声も聞かれた。
同じフロアの女性は
「外国人の集団が部屋に入るのを見たことがある。
誰がいるのかわからないのは心配」と話した。引用:http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20160726-OYO1T50010.html?from=oyartcl_blist
公社はこの情報を受けて対応を協議し、
78棟ある管理物件について、民泊サイトにて調査を実施し、
不正の可能性がある物件について確認作業を開始したとのことです。
もし、民泊の運営が発覚した場合には、契約解除、ならびに、
旅館業法違反の容疑で、警察に通報することが決定しています。
国交省は民泊緊急調査実施へ
国交省は先日のUR民泊騒動を受け、
全国40の住宅供給公社において民泊の存在の有無に関する
緊急調査を今月22日に実施しました。
その結果、大阪市住宅供給公社と、
兵庫県住宅供給公社のそれぞれにて民泊の存在が報告されています。
なお、東京都と埼玉県は現在調査中とのことですが、
上記2社以外からは民泊の報告はありません。
尼崎では、住民からの通報により発覚
一方の尼崎では、住民からの通報により、
民泊が運営されていることが発覚したそうです。
記事によると、
昨年(2015年)の4月に、尼崎市内の賃貸団地の住民から
「見知らぬ外国人が出入りしている」と通報があり、
兵庫県住宅供給公社の職員が民泊仲介サイトをチェックしたり、
現地を巡回して調査を行ったところ、
同じ棟の2室で部屋が民泊に不正利用されていることが判明。同公社は、民泊が内規で禁じた転貸行為で、
契約違反行為に当たるとして、同5月、部屋の借り主に改善を求め、
民泊をやめさせたという。
この団地は国などが家賃補助を行う特定優良賃貸住宅(特優賃)だった引用:http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20160727-OYO1T50011.html?from=oyartcl_blist
とのことです。
オーナー無許可型民泊運営のリスクは高まる一方へ
規制緩和の名のもとに、現在、民泊関連の法案が
今期国会にて提出されようとしている矢先ですが、
民泊の認知度が高まるにつれて、
今後、ますます無許可の民泊への風当たりは強くなるでしょう。
報道にもありましたように、民泊は賃貸借契約上の転貸にあたるため、
オーナーの承諾がないと契約違反となります。
公社では契約違反の場合、取りやめない限りは契約解除のみで、
特に違約金等のペナルティーはないことが多いですが、
民間では、違約金を請求されることが多いです。
しっかり黒字が出ているならまだしも、赤字で運営をしていて、
違約金まで取られてしまったら泣きっ面に蜂ですよね。
こういった状況を鑑みるに、
オーナー無許可物件での民泊運営はそろそろ真剣に考え直すべきでしょう。
当協会では民泊の撤退に関するコンサルティングや、
オーナー許可物件への移転等に関する相談も申し受けております。
ご興味がある方はぜひ、こちらまでお問合せください。
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