スーパー南京虫襲来！民泊ホストは迎撃せよ！

以前、Bed bug(南京虫)にご用心という内容で、日本ではあまり馴染みのない、南京虫という害虫のトラブルについてご紹介しましたが、

http://kaito1412.wp-x.jp/wp-content/uploads/2014/09/img01-3.jpgより引用

どうやら最近、関西をはじめ、各地で殺虫剤の効かないスーパー南京虫が猛威を振るっているようです。

上のグラフは、平成17年から平成27年までの大阪府での南京虫の相談件数と訪日外国人数を一つのグラフにまとめたものです。訪日外国人数は年単位、相談件数は年度単位と、期間は少しずれてはいますが、少なくとも、直近の3年間においては、訪日外国人数の増加に伴い、南京虫の相談件数も急増しています。こういった相談件数の増加と共に、害虫駆除業者の南京虫の駆除実績も倍々ゲームで伸びている状況にあります。そのうち約9割もの件数がスーパー南京虫とのことです。

ちなみに、害虫駆除最大手のD社の南京虫駆除の価格は洋室15m²でなんと、7万5600円とのこと。もし、自分のリスティングでスーパー南京虫が発生してしまったら大損害ですよね・・・。さらに、南京虫に噛まれた客がひどいかゆみで仕事に支障をきたしたと、宿を訴えた事例もあるそうです。

そんな恐ろしいリスクを抱えた南京虫ですが、衣服や荷物などにくっついて移動するため、侵入を防ぐことは大変難しいです。そのため、残念ながら、発生してからの対応がメインとなります。もし、南京虫が発生した場合の駆除の手順は以下の通りです。

①生息場所を確認する
南京虫は狭くて暗い、隙間のような場所を好むので、家具の間や、マットレス、ソファーの隙間、カーペットと壁の間、カーテンの裏など部屋中の隙間をチェックしてみてください。生息数が増えると、フンでその場所が写真のように黒く汚れてきます。それが生息場所を知る目安となります。

(出典：http://mushi-chisiki.com/pest/bedbug.html)

②駆除する
生息場所が分かったら次は駆除です。駆除の方法はいくつかあります。

A．殺虫剤を使う
スプレータイプの殺虫剤を直接かけて駆除します。もし、時間が取れるようなら、バルサンのような燻蒸タイプの殺虫剤で部屋全体を消毒しましょう。これで効果がなければ、スーパー南京虫である可能性が高いので、Bの加熱駆除、あるいは害虫駆除業者に連絡しましょう。

B．加熱駆除する
お部屋を殺虫剤で痛めたくない、あるいは、殺虫剤が効かないスーパー南京虫の場合、加熱駆除が有効です。

◆スチームクリーナーを使用する
ベッドの周囲やマットレス、ソファーの隙間、床などにスチームクリーナーを使用して駆除します。このとき、加熱が不十分だと駆除できないため、しっかりスチームを当てましょう。

◆熱湯消毒・熱風乾燥
もし、シーツなどに南京虫が発生している場合、熱湯で消毒すると効果的です(79℃以上のお湯で5分間)。乾燥機があれば、熱風乾燥でも可能です(79℃、5分以上)。

C．物理的に駆除する
たとえば、布団やソファーなど、直接触れるもので殺虫剤を使用したくない、あるいは熱湯などで濡らしたくないものの場合、掃除機で吸い取るといった方法もあります。卵は掃除機で吸い取りにくいため、卵をすりつぶすくらい、しっかり掃除機を密着させて吸ってください。また、出たごみは南京虫や卵が含まれているため、ビニール袋でしっかり密閉してから処分してください。また、使用した掃除機に南京虫が付着していないか、終了後によく確認してください。
もし、家具に南京虫が大発生しているようならば、駆除するよりも廃棄することを考えた方がよいです。このほかにマットレスなどを目の細かいネットで覆うことで、南京虫の侵入を防ぎ、さらに、内部にいる南京虫を閉じ込める方法もあります。また、南京虫の侵入を防ぐという観点から、ベッドやソファーの足に市販の粘着トラップや水の入った容器を設置するのも一つの手段です。

ゲストからの連絡で、見慣れないBed bug (南京虫)という言葉があると面喰うかもしれませんが、この記事などを参考にしっかりと対応しましょう。迅速かつ誠実な対応をすることで、雨降って地固まるではないですが、ゲストからの信頼を勝ち取ることができるかもしれませんよ。