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簡易宿所を開業するときに注意したい2つのポイントとは?(後編)ー 簡易宿所を年間60件開業させたエキスパートに聞いてきた(その3)

簡易宿所のエキスパートである、
一級建築士の篠木さんインタビュー記事第3回です。

前回は簡易宿所の開業における、
近隣対策の重要性についてお伺いしました。

今回は用途変更の重要性についてです。

用途変更の際に押さえておきたい項目は2つ
用途地域と必要書類の有無

―近隣対策の重要性はよく理解できましたので、
 もうひとつの用途変更についてはいかがでしょうか?

■篠木さん

簡易宿所を開業する場合、新築、改築を問わず、まずは
その物件があるエリアの用途地域を見る必要があります。

厳密にいうと他にも開業できない場合があるのですが、
ひとまず、簡易宿所が開業できないのは、

・第1種・第2種低層住居専用地域
・第1種・第2種中高層住居専用地域
・工業専用
・工業

の4つと覚えておけば大丈夫です。

用途地域を確認して、上の4つの記載がなければ、
ほぼ大丈夫です。

次に、既存の物件を簡易宿所に転用する場合は、
用途変更の確認申請が必要になってきます。

これはその名前の通り、建物の用途を変更することを
その建物がある自治体に申請することで、

建物のうち、用途を変更する箇所の面積が
100m2未満の場合は申請の必要はありませんが、
100m2を超える場合は必ず行う必要があります。

確認申請を行う場合は、検査済証など、
新築時にそろえた書類が必要となってきます。
この書類があるかどうかで金銭的、時間的コストが大きく変わるので、
物件を購入する前には必ず書類の有無を確認して下さい。

書類が不十分だと、木造3階ではおおよそ半年、
鉄筋コンクリートでは基礎の検査などで
申請までに1年以上もかかってしまう場合もあります。

―1年以上かかるとなると結構大変ですね。
 その間にかかるコストの回収はいつになるのやら、、

■篠木さん

そうなんです。
2階建ての物件ならまだ何とかなる場合もありますが、
100m2以上の物件の場合、書類がないと融資が下りず、
開業したくてもできない場合もあります。

現金一括購入の場合はさらに要注意で、購入後に書類不備を指摘され、
用途変更ができず、身動きが取れなくなってしまうこともあります。

最近は簡易宿所などの用途変更の申請が増えているため、
チェックが厳しくなりやすいので、書類不備には本当に注意してください。

建物が100m2未満の場合でも
用途変更の確認は必要?

―書類は必ず確認すること、ですね。
 わかりました。
 ちなみに、100m2未満の場合は用途変更の申請が不要、
とのことですが、

 特に何もせずに簡易宿所としてしまってもいいのですか?

■篠木さん

ちょっとそれはまずいですね(笑)
100m2以下の場合、用途変更の申請は不要ですが、
建築士に確認してもらうことをお勧めします。

用途変更の確認申請は建物を他の用途に変更しても問題ない、
ということを証明するためのもので、
100m2未満の場合でも簡易宿所に必要な建物の仕様を
満たしていることを確認しておいた方がいいです。

もし、事故などが発生して訴訟となった際に
用途変更の基準を満たしていないことが明らかになると、
大きく不利になる可能性があります。

ここで注意してもらいたいのは、
建築士が全員、簡易宿所などの旅館業関連の建物に
詳しいわけではないので、

建物の検査を行う場合は、
簡易宿所に詳しい人に頼むべき、ということです。

知見が少ない人に頼んで、

「問題ありません」

とのお墨付きをもらっても、

後でトラブルが生じた際に
その責任を取るのはオーナーになりますから、
この点は必ず気を付けて下さいね。

私は関わった物件は、どれだけ小規模のものでも、
用途変更の基準を満たしているか必ず確認をしています。

また、実際に建物を見て、危ない箇所があったら
何らかの対策を提案するようにしています。

何かあったときに、
お客さんにお金だけでは済まない代償を支払わせることは
避けたいと考えているからです。

たとえば、廊下に小さな窓をつけることで
避難経路を確保できるかもしれませんし、

近隣からの安全確保の提案があった場合にも
簡易なものをつけることで納得いただけたりすることもあります。

―用途変更の確認は建物の面積を問わず、
行った方がいいんですね。

 また、篠木さんにお願いすると、簡易宿所のプロからの見地で
 コストを抑えたリスク回避のご提案をいただける
というのは心強いですね。

長くなりましたので、次回に続きます。
次回は簡易宿所を新築する場合の注意点についての注意点です。

用途変更が面倒ならば、
新築で建てればいいじゃない、
と思われるかもしれませんが、

そこにもいろいろと落とし穴があるようで、、、
そのあたりを篠木さんに解説して頂きました。

今回のまとめ

▼土地には、用途地域というものが定められており、
 簡易宿所が運営できない用途地域がある。
 具体的には以下の4つを覚えておけばほぼ問題ない。

・第1種・第2種低層住居専用地域
・第1種・第2種中高層住居専用地域
・工業専用
・工業

補足:第1種住居地域では延床面積3,000m2以上の場合、
   旅館、ホテル、簡易宿所の開業は認められていない。

▼簡易宿所以外の用途で建てられた建築物を
 簡易宿所に変更する場合、用途変更の確認申請が
 義務付けられている。(延床面積が100m2以上)
 
▼確認申請時には検査済証など新築時にそろえた書類が必要となる。
 もし、それらの書類がない場合は、確認申請が通らない、
 あるいは、数か月ないし、年単位での時間がかかるため、
 物件購入時には必ず書類の有無を確認すること。

▼建物の延床面積が100m2未満であっても、
 確認申請自体は不要であるが、
 基準を満たしていないと開業後にトラブルが生じた際に、
 オーナー側に不利な結果をもたらす原因となる可能性がある。
 そのため、建築士に建物が用途変更の基準を満たしているか
 確認の依頼をした方がよい。

▼建築士にも専門分野があるため、依頼をする際には、
 ホテルや旅館、簡易宿所などの実績がある建築士を選ぶこと。

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