民泊はシェアリングエコノミーといって、ソーシャルネットワークを通じてサービスを提供し、対価をいただくビジネスモデルの1つとして日本でホットな話題になっていますよね。民泊サイトの一般的な仕組みは、部屋を提供するホストに対して、サービスを受けるゲストはホストにお金を支払うことで、ビジネスとして成り立っています。けれども、中には対価となるものが金銭ではない別のもので成り立つ民泊サービスがあるのです。その対価は・・・その人自身!というものもあるんですよ。ホストはお金をもらわないで、いったいどんな利益を享受できるのか。今回3つの斬新な民泊サービスを取り上げました。その仕組みから、お金ではない対価によってホストにどんなメリットがあるかの分析もしました。
1.Help X
2001年に立ち上げられたサービス。農家やバックパッカーホステルなどのオーナーがホストとなり、宿泊者はヘルパーとしてホストから依頼される仕事を引き受け、ボランティア活動をします。そして、ホストはヘルパーに食事と宿泊場所を無料で提供する仕組みになっています。つまり、宿泊の対価はヘルパーの労働力ということです。ホストは人手不足の解消ができ、ヘルパーは宿泊費無料で海外での貴重な体験ができるというwin-winの構図が成り立っていますよね!自営業を営んでいたり、ホテルやゲストハウスなど大型の宿泊施設の経営をしていたりする人が繁忙期などで人手が必要としている時にはうってつけのサービスなのではないでしょうか。無料で登録できますが、有料のプレミアム会員になるとより多くの権限を得ることが可能です。
2.WWOOFジャパン
こちらも前述のHelp Xと同様、ボランティアとして働くことで宿泊と食事サービスを提供してもらうサービスです。違う点は、有機農場や自然豊かな地に囲まれた場所に限定されており、主に農業体験がメインとなっています。ホストは日本各地に存在しており、400ヶ所以上にものぼります。そもそもWWOOFは1971年にイギリスでスタートしました。World Wide Opportunities on Organic Farms「世界に広がる有機農場での機会」の頭文字からサービスの名前がついています。日本での活動は1994年に開始されました。都心で生活する人たちにとっては、農業体験は非日常的に感じるはずです。ボランティア体験をしてみたいと考えるゲストはたくさんいるでしょう。農業の仕事も季節や時期によって、繁忙期がありますよね。特に収穫の時期には労働力が欲しいと願う農家は多いはずです。そういった時に、宿泊サービスと農業体験の提供のみで人手を確保できるというのは非常にありがたい話ではないでしょうか。登録する際は年間登録料で8500円かかりますが、登録年数が長くなるほど登録料が安くなります。受け入れの際は、労働してくれるゲストを暖かく迎えることができる環境の用意とコミュニケーションを大事にしたおもてなしを心がけましょう。
3.カウチサーフィン
こちらのサービス、宿泊を提供するのですが、なんと料金は一切かからないサービスなんです。宿泊希望者をカウチゲスト、提供者をカウチホストと呼ぶのですが、カウチとはソファという意味です。2004年に立ち上げられ、400万人以上のカウチゲストが登録されているというこのサービスですが、無料で宿泊できるというのはとても魅力的ですよね。ゲストにとっては旅費が浮くいいサービスだと思うかもしれません。民泊をビジネスとしてというよりも、海外の人とのコミュニケーションを楽しみたい、言葉や文化を教えてほしいなど、純粋に異文化のかかわりを楽しんでみたいと思う人にはぴったりのサービスでしょう。ただし、無料ということから、トラブルが生じやすいため、自分が安心できるゲストを選ぶことが大事です。しっかりとしたプロフィールのゲストを探すことをオススメします。
以上3つの画期的な民泊サービスをご紹介いたしました。airbnbの設立は2008年ですが、ご紹介してきたサービスはそれ以前から存在しているものです。民泊は、最近生まれたサービスではなく、長く根付いていたものがあったのですね。それに加え、サイトごとで趣旨や特徴が異なり、自分のニーズにあったサービスが見つかるかもしれませんね!
■参照URL
https://www.helpx.net/index.asp
https://www.wwoofjapan.com/main/index.php?lang=jp
http://boundtobound.net/americas/usa/san-fransisco-kasumi/
http://wwoofinternational.org/
http://find-travel.jp/article/4012
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