以前に民泊をめぐる「トラブル」を独断と偏見でランキングしました。
数あるトラブルのなかで堂々の1位に選んだのは「Wi-fiのスピードが悪い」です。民泊を運営しているホストの方がゲストから受けるクレームでもっとも多い案件のひとつが通信環境なのです。
外国人が一番困るのはやはり通信環境?
先日、あるホストはゲストからこのようなメッセージを受け取りました。
“We are the big internet users , would like to ask if the internet speed is always so slow or it’s something wrong with settings ? ”
意訳してみると、「私たちはインターネットをよく使うのだが、いつもこんなに遅いのか?それとも設定がおかしいのか?」となります。
じつは、海外からのお客さんが日本で感じることの一つに「通信環境が悪い」という事実があります。それと同時に、上記ゲストのように外国人はヘビーネットユーザーが多い印象を受けます。海外ではインターネットに常時接続されていることが慣行となっている国もあるようです。
また、観光庁の調査によると、訪日外国人が旅行中に最も困ったことの一位は無料公衆無線LANの36.7%でした。
(参考資料)「外国人旅行者の日本の受入環境に対する不便・不満」(PDF,観光庁より)
加えて、日本経済新聞(2016年6月21日)には以下のような記事があります。
約100万カ所と推計される日本の公衆無線LANは海外と比べても遜色ないという。問題は使い勝手の悪さだ。各地の公衆無線LANは通信会社や自治体が整備し、訪日客は移動のたびに名前や国籍、性別などを登録する必要がある。総務省は一度の登録で異なる公衆無線LANを使えるようにする検討に入った。
総務省もついにこの現状を考える時期がきたようですね。
ただ、検討段階に入ったばかりなので、これからの動きを注目する必要があります。
通信環境が悪い?だからこそ差別化ができる!
なるほど、上記でみるように、やはり日本の通信環境の悪さは否めないようです。しかし見方によれば、だからこそ他のホストと差別化できるのです。
どうすれば通信環境を改善できるでしょうか?
いまや、リスティング(物件)にポケットWi-fiを付与するのは当然の流れになっています。もし、容量制限がかかっているのであれば、現在のプランを検討してみるほうがいいかもしれません。また、ポケットWi-fiが提供できない場合は近所のWi-fiスポットをウェルカムガイドなどに記載しておくとゲストが安心するでしょう。(スターバックスは外国人にとって安心できるWi-fiスポットです。)
これから民泊を始めるかたは、よりよい通信環境を提供することを第一に考えましょう。ここが民泊の「肝」といっていいかもしれませんね。
最後に、冒頭で紹介した質問に対する回答例を参考までに記しておきます。
“With regard to your Wi-fi speed, we are really sorry to hear that. There is a certain limit whereby the internet slows down thereafter. We will try our best to fix it during your stay, however, we cannot guarantee if it will be possible. ”
(Wi-fiのスピードについては、大変申し訳ございません。容量の制限があるためにスポードが落ちているようです。あなたの滞在中に最善を尽くしますが、うまくいくかどうかは保証できないことをご理解ください)
ここでもう一度、ゲストにとってより便利な通信環境を検討してみませんか?他のゲストよりも通信サービスを向上させることこそがよい評判をうむきっかけとなるのです。
当シャアリングエコノミー普及協会では、コンサルティングの場で個別でご相談いただけますし、Wi-fi問題を含めたノウハウをセミナーでお伝えしております。
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